おうい! 春だよう! コドモの園幼稚園の園庭では、春一番がびっくりするほどの大きな声で、春の到来をみんなにお知らせしています。
一方ホールでは、どきどきとわくわくを胸に、年長組とおうちの方々とが集まりました。
長椅子に着席するみんなの背中をよく見ると、コドモの園幼稚園のスタイルであるエプロンの肩紐に新しく留めボタンが追加されていたり、後ろのリボンの位置が腰よりも高い位置だったり。
おおきく成長したみんなは、この春小学一年生になります。みんなが安全に、そして安心して小学校に通えるように、今日は世田谷警察署の生活安全課からスクールサポーターさんにお越しいただき、大切なお話をしていただきますよ。
おうちの方々の手には、世田谷区から届いた、子どもの危険回避についてまとめられた冊子『初めてのいってきます!応援ブック』、そしてみんなの前には「いかのおすし」のホワイトボード。背筋を伸ばし、お耳もしっかり聞く準備ができました。よろしくお願いしますとご挨拶をします。
今日はみんなに覚えてほしいことがありますよ。どんなことを覚えたら良いか、まずは紙芝居で見てみましょう。悪い人は、みんながどきっとするような言葉で一緒に行こうと誘ってきます。そんなことってあるのかな? でもいつかどこかであるかもしれない。みんなは本当に真剣な眼差しでお話を聞いていました。
紙芝居の内容をさらにコンパクトに、覚えやすいようにまとめたものが「いかのおすし」。中でも「おおごえをだす」は、緊張してしまうと咄嗟にできないこともあります。でも大丈夫、普段から練習していれば、いざという時に大きな声が出せますよ。練習方法は「おはようございます」「さようなら」など、いろんな場面でのご挨拶をおおきな声ですること。
年長組代表の数人の子どもに、さっそく「いかのおすし」をロールプレイしてもらいましょう。おや? 怪しい人が近づいてきましたよ。「飼っている子犬が逃げちゃったから一緒に探してくれない?」「コドモの園幼稚園に行きたいんだけど、一緒に行ってくれない?」どれもが自分にもできそう、助けてあげたいと思わせるような内容です。でもみんなははっきりと「いやだよ!」って断れたし、防犯ブザーを鳴らせました。さらには「助けて!」と言いえたし、その場から逃げて、大人の人に伝えることができたね。
では、スクールサポーターさんに質問や意見、感想などお伝えしたいことはありますか?
警察は悪い人をちゃんと捕まえてくれるんだよね。
紙飛行機のプレゼント、ありがとう。
「いかのおすし」ロールプレイングが良かった!
他の人の車にはおうちの人が乗って良いよって言わなかったら乗っちゃいけないんだよね。
たくさんの手があがり、しっかりお話を聞けたことが伺えました。
もうすぐ小学生になるとはいえ、まだまだ幼く忘れがちなところもある子どもたち。だけど、おうちの方と一緒に通学路を歩いて確認することで、子どもの記憶にも残りやすくなるのだそう。スクールサポーターさんが教えてくれた、安全確認で押さえておきたいポイントのひとつ「入りやすくて見えにくいところ」。例えば入りやすいけど車で奥まで見えにくい駐車場や、誰でも入れるけれど壁で見えにくい公衆トイレ。引っ張り込まれると見つけにくいところなんだそうです。
年長組のおうちの方々も熱心に耳を傾けていました。
「いかのおすし」は小学生だけではなく、中学生、高校生になってもみんなを守る大切なキーワード。是非忘れずに、いつまでも覚えていてね。