コドモの園幼稚園のプールに、薄く氷が張っています。2月ももう中旬。子どもたちに大人気の氷もそろそろ見納めです。そのプールのある園庭のそばに、『影絵劇団 かしの樹』と書かれた車が停められています。そう、今日は待ちに待った、年長組さんのための「スペシャルデー」の日! 影絵劇をみんなで楽しんじゃおうという日です。年長さんはいつものバスケットではなく、リュックを背負って元気に登園してきました。
ホールの出入り口のドアに貼られた紙を見て、今日のこれからに思いを馳せる子どもたち。指さしては「今日はこれを観るんだよ!」と口々に教えてくれます。でもちょっと待ってね。ホールでは今、みんなのために、かしの樹さんがたくさんの準備をしてくれています。子どもたちもそわそわしながら朝のお支度。準備が整い、年長組さんはどきどきしながらホールに入場しました。
さあ、みんなのための影絵が始まるよ! 第一部は「シルエット・ファンタジー」。おはなしおじいさんの軽妙なトークで、みんなの心が惹き寄せられていきます。スクリーンには、ミスターマジックが創り出すシルエットが次々と登場。大胆な動きに細かい動作、本当に生きているかのようなしなやかさ。子どもたちも、目をきらきらと輝かせながら、影が作り出す不思議に歓声を上げています。どうしてそんな形の影ができるのかな? 気になるよね!
「影絵、やってみたい子いるかな〜?」おはなしおじいさんが誘ってくださいました。元気よく挙手する子どもたちの中から選ばれた園児ひとりと、担任教諭も一緒に、スクリーンの向こう側へ。おはなしおじいさんのトークも相まって、とってもとってもおかしな事が起きています! 子どもたちは文字通り、腹を捩って大爆笑! 笑いの嵐がなかなか去りません。苦しくなるほど大笑いしたみんなは、体制を立て直すために一旦休憩を取りました。
第二部は、影絵劇『おやゆびひめ』を鑑賞します。様々に演じ分けるおはなじおじいさんの声に誘われ、物語の世界へ入り込む子どもたち。光と影に彩られたスクリーンをじっと見つめ、膝をついてしまいそうなおやゆびひめを、力を合わせて応援します。素敵な最後に心を温められた子どもたちは、笑顔でたくさんの拍手を送りました。
これで、影絵劇団 かしの樹さんによる公演はおしまいです。さっきまで観ていた『おやゆびひめ』はあんなにたくさんの登場人物がいたのに、演じていたのはたったのふたり! 最後まで影に驚かされて、とっても楽しくて素敵な時間だったね。ありがとうございましたとお礼を述べて、ホールを後にしました。
そろそろお昼です。今日はスペシャルデー。みんなはリュックに、お弁当と、おやつを準備してきました! 讃美歌「めぐみのかみさま」を歌って神さまに感謝し、早速お弁当箱の蓋を開ける子どもたち。おうちの方が作ってくださったおかずや、おにぎりに描かれたお顔に嬉しさを隠しきれません。ひとつひとつ説明してくれたり、どんな味か教えてくれたり。おともだちのお弁当箱を覗いたり見せ合いっこしたりと、楽しいひとときです。
スペシャルデーだからおやつもあるよ! おうちの方が用意してくださった小さなお菓子の詰め合わせ。嬉しくて、もったいなくて、ひとつひとつ大切に食べました。おやつも食べ終わったら、次は遊ぶ時間! レジャーシートを片付けて、グランドに駆け出します。
あっという間に時間です。事故や怪我もなく、スペシャルデーを無事に終える事ができました。神さま、今日お休みのおともだちが、寂しい思いをしないようにしてください。またみんなで元気に集まれるようにしてください。こうして、楽しいひとときが過ぎていきました。
今日は、影絵劇団 かしの樹さんが、みんなのために素敵な時間を作ってくださったね。おうちの人に、どんなスペシャルデーだったかたくさんお話ししようね!