冬の足音が聞こえてきた朝。コドモの園幼稚園の大きな大きな柿の木では、入れ替わり立ち替わり、たくさんの鳥たちがけんかもせず上手に柿の実を啄んでいます。メジロ、ヒヨドリ、スズメにオナガ。真っ青な冬の空に羽毛の色が鮮やかに映え、冬らしさに彩りを添えています。
園舎もクリスマスの飾り付けがいよいよ盛んになり、ホールには本物のもみの木のクリスマスツリーが据えられました。まるで夢の世界のような、優しい光を纏ったクリスマスツリー。また今年もこの季節を迎えることができて、幼稚園全体が嬉しさに包まれています。
ホールの長椅子にはプログラムが並べられています。やがてオルガンが軽やかに響き、年長組の子どもたちとおうちの方々がホールに入場してきました。
これまで3回行われたアドベント礼拝。そして今日はキャンドルサービスの日、ろうそくを灯してお礼拝をする日です。教諭がアドベントクランツの3本のろうそくに火を灯します。自身の身を小さくしながら光を照らしてくれるろうそくは、まるでイエスさまのよう。イエスさまのお誕生が近づく喜びを感じながら讃美歌「アドベントクランツに」を歌います。お胸の前で手を組んで「今日のキャンドルサービスを良い心で過ごすことができますように。離れているお休みのお友だちのこともお守りください」と、お祈りをしました。
さて、今日は神さまのお言葉を大切になさっている小学校、東洋英和女学院 小学部の校長先生、吉田太郎先生にお話をしてもらいましょうね。
吉田先生のお話は、カロル将軍と少女の交流を描いた絵本「ちいさなリース」をテーマにしたもの。アドベントクランツやアドベントカレンダー、クリスマスツリーなどクリスマスならではの飾りがありますが、そのうちのひとつ、クリスマスリースが凍てついた将軍の心を溶かすさまを深く優しい声で語ってくださった吉田先生。子どもたちとおうちの方々が肩を寄せ合い、吉田先生をじっと見つめて聴き入る姿からは、とても温かく何にも代え難い優しい繋がりを感じられました。
最後に「いつも私たちをお守りくださり、愛してくださってありがとうございます。神さまが私たちを照らしてくださるように、クリスマスを心待ちにする私たちも誰かのために力を使えるようにしてください。」とお祈りをし、おうちの方と一緒に讃美歌「きよしこのよる」を歌います。神さまとこころの中でお話をしたあと、教諭の弾くオルガンの音色に送られてホールを退出しました。
今日は、こころに暖かな火が灯るような、とっても素敵なお話を聴きましたね。コドモの園幼稚園にもイエスさまのお誕生をお祝いするためにクリスマスリースが飾られていますよ。ぜひ見てみてね。