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【全学年】地震避難引き渡し訓練

コドモの園幼稚園のある世田谷区には、今日は強風注意報が出ています。お外はとっても冷たい風。しかし保育室はお日様が差し込んで、ぽかぽかとのどかなお昼前。年少さんも、年中さん、年長さんも、担任教諭から紙芝居を読んでもらっています。でもいつもと違って、心から寛いではいないみたい。聞こえてくるのは、ガラスや尖ったものが落ちているかもしれないよ、靴を履こうね。上からモノが落ちてくるかも、だから頭を守ろう。みんなが聞いているのは、地震が起きたらどうしましょう? というお話です。そんな時、めったにない園内放送が入りました。地震発生を予想した、避難訓練の始まりです。

みんなは一斉に、滑り込むように机の下へ潜ります。教諭たちも、1分もかからずにヘルメットや持ち出しバッグを手にしつつ、緊急避難経路を確保します。緊迫の瞬間です。



しーんと静まり返った保育室は、みんながおうちへ帰った後みたいにがらんとしています。誰も一言もおしゃべりせずに、ダンゴムシのポーズで揺れが収まるのを待ちます。スピーカーからは、大きな揺れが発生したこと、これから避難をするということ、そして学年別の避難先のお知らせがありました。再び大きな揺れがくる前に、迅速に動く必要があります。

机から這い出して、頭を守るために防災頭巾を被ります。普段、椅子にお座布団として置いている防災頭巾。カバーから取り出し、慌てずしっかりと被ります。



年少さん、年中さんは目の前にある園庭へ。年長さんは素早く園庭に出るために、非常用滑り台を使います。いつも遊びで親しんでいる滑り台だから、怖がらずに滑ることができたね。さっきまで遊んでいた園庭でも、何が落ちているかわかりません。屋内にいた園児だけではなく教諭たちも、上履きのまま避難します。

プールのある園庭、滑り台のある園庭へ、それぞれ学年ごとに、おしゃべりせず素早く避難することができました。どうしておしゃべりしちゃだめだったんだろう? おしゃべりをしていたら、放送が聞こえなかったよね。先生からの何をどうすればいいのかというお話や、避難する場所がわからなくなっちゃうから、おしゃべりせずに黙って避難するんだよ。



やがておうちの方がお迎えに集まってきました。訓練だと予め知っていれば落ち着いて行動もできますが、本当に大きな災害が起こった時、私たちは普段通りの状態ではいられないかもしれません。コドモの園幼稚園ではこのような時、園児をおうちの方へ無事に、確実に引き渡すことを第一に考え、たとえ顔見知りであっても確認事項を設定しています。

普段降園時には、園での様子を手短ですが、おうちの方へお伝えしています。しかし今日はさようならのご挨拶だけ。いつもと違う今日の訓練に、ちょっぴりどきどきしちゃったね。おうちの方を見つけた子どもたちは、やっと安心したお顔を見せてくれました。


訓練が終わり、子どもたち全員をおうちの方へ引き渡した後も、教職員は様々に確認をし合い、次回の訓練に活かせるよう情報のアップデートを心がけています。

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